チニングで使えるリグの紹介と、作り方について解説しています。特に、リグを自作する上で重要な考え方についても触れています。
ワームを使ったチニングの仕掛けのことをリグと呼びます。
チニング自体がまだ歴史が浅くリグの種類自体も発展途上となっているため、現在わかっているリグ以外でも釣れるリグはまだまだあるというのが前提となります。
ただ、全くのゼロからリグが開発されているわけではなく、すでに他の釣りで使われているリグをチニング に応用するといった流れとなっており、その大元はブラックバス釣りからもヒントを得ています。
今回は、
- チニングのリグについて概要を知りたい
- チニングリグの具体的な作り方を知りたい
- リグの意味を知って、自分でもアレンジしたい
という方向けに、
すでに実績のあるチニングリグの紹介を中心として、今後自分でリグを発見、アレンジしていくための考え方についても触れていきます。
目次
チニングリグの種類と作り方
リグとは、ソフトルアーを使った仕掛け全体のことで、フックやシンカー、ワーム、スイベルなどを組み合わせた状態をいいます。
それぞれのリグについては良く知られているため、チニングリグで実績があって作り方にちょっと解説が必要な3つのリグについて紹介します。
MKリグ(マッキンリグ)
フックとシンカーの距離がゼロ距離のダウンショットリグという意味で、とってもお手軽に作ることができます。
メリット
- 根がかり回避能力が高い
- 底を取りながらズル引き出来る
- ワームが少し浮いているのでアピールになる
- シンカーを重くすれば飛距離がでる
- 制作費用が安い
- 簡単に作れる
ゴロタエリアなどストラクチャーにベイトがいるため、根がかりを比較的気にせず攻めることができます。浮力のあるワームを使うとアピール力もアップです。
通常はスイベルやスプリットショットで連結しますが、ここではアジスナップを使っています。ペンチなど使わなくても、非常に簡単にセット出来ます。
組み立てのポイントは、フックが上向きになるようセットすることです。オフセットフック使用でさらに根がかり回避能力が高まります。
アジスナップにナス型オモリ、フックの順番で通すだけです。このとき、フックが上を向くようにセットします。
Oリグ
誘導式のリグで、フックとシンカーは連結せずフリーになっています。
フックの管の上に中通しのシンカー、下にビーズを取り付けます。実際に作ってもらえれば一目瞭然なのですが、上からシンカーに抑えられてフックが上向きになります。これが根がかり回避に繋がります。
また、誘導式のためシンカーとビーズがぶつかってカチカチと音が出ます。この音が誘いになります。
メリット
- 根がかり回避能力が高い
- アピール力が高い
- ビーズがクッションになってバラシにくくなる
- 制作費用が安い
- 簡単に作れる
シンカーが誘導式になっているため、ゼロダンとはまた違ったアクションになります。ラインテンションがかかっていない瞬間にはワームがフリーなアクションになるため、フワッとした誘いが入ります。
チェリーリグ
さくらんぼリグです。
フックにさくらんぼみたいなのが一つぶら下がっていますが、元々はシロギス用の片天秤がルーツになっています。可能な限りシンプルに作ることがコツとなっていて、ヨリモドシも付けない方がトラブルが減ります。
チェリーリグの名称で販売されていますが、今回はステンレス針金1mmを使ってお手軽に製作したものを紹介します。
メリット
- 根がかり回避能力が高い
- 底でシンカーが寝にくい
- 感度が高く、フッキング率も上がる
- 製作費用が安い
- 簡単に作れる
ゼロダンのナス型オモリの代わりに針金で作ったチェーリーを使うだけです。バレットシンカーを使うことで底で寝ないで立ってくれるのがポイント。針金の長さはいろいろ試してみてください。
底のズル引き用のリグに変わりはありませんが、アクションや操作性だけでなくフッキングや使用するシーンで微妙に最適解が変わります。どれが正解とは言えないため、自分なりに試行錯誤して答えを探してみてください。
チニングリグの製作とアレンジ
MKリグのように、一部のリグは完成形の状態で販売されています。また、販売されているものは実績もあり間違い無いので時短も考えると選択肢になるかと思います。
一方で、自作するには少しの手間が必要ですがコストが大幅に抑えられるほか、現場で自由に組み合わせて作ってしまえる小回りの良さがあります。
また、一番大切なことですがそれぞれのリグの特性や意味を理解して使う上で、自分で作って改良を重ねていくことがスキルアップにつながります。
いろいろ自作するために最低限揃えるもの
とは言っても、特別な道具は必要ありません。
工具としてはペンチがあればOKで、ニッパーとスプリットリングオープナーがあれば便利です。
そのため、複数のリグ製作に汎用性のあるシンカーやフック、スナップを持っていると現場で自在に製作することができます。
リグの適性な重さについて
使用するシンカーの重さということになりますが、ザックリと水深×グラムを基準に、飛距離や潮流に合わせて調整します。
(例)
・水深5メートル×1グラム=5グラムのシンカー
・水深25メートル×1グラム=25グラムのシンカー
ただ、重過ぎるとワームの動きが不自然になるため、潮流にある程度同調させることが重要です。
シンカーの役割は、狙った場所にワームを届けること、アクションの起点になることです。その際に1番重要なことは、チヌに違和感を与えないことです。
ちなみに、シンカーのみならずラインもバッチリとチヌは気づいているため、バレないのではなく違和感が少ないということが口を使わせるポイントになります。
リグの目的と効果を知ることでアレンジする
それぞれのリグには底狙いや中層狙い、ナチュラルアクションや飛距離重視など異なるコンセプトがあります。また、同じリグでも微調整で幅広い状況に対応が可能となります。
一方で、それぞれのゴールは同じでいかにチヌの前に魅力的なエサを演出するかです。
逆に、ゴールが達成されればリグの形式に捉われるのは本末転倒ということになるため、チヌがこのタイミングでこの場所ならこんなベイトを探しているな、、、という推理がリグのあり方を決めるということです。
まとめ
チニングのリグはまだまだ発展途上にあります。そして、多くはブラックバス 釣りなどのリグを転用や応用したものが使われています。
そのため、チヌに適したチューニングやアレンジが必要で、そこを工夫する楽しみがあります。
本質は、チヌがその時その場所で食べ慣れたベイトを演出するということ。
自分本位で、どうしてチヌがこのリグに食いつかないんや!と思うのではなく、チヌが食べたいと思うリグを作り、的確にポイントに届け、自然なベイトとしてアクションすることが大切です。
あなたのオリジナルリグを作って、チニングの楽しさを何倍にもしていきましょう!
チニングでのMKリグ(マッキンリグ)発案者です。
チニングだけでなくロックフィッシュやフラットフィッシュなど
様々な魚種で有効なリグになります。
チニングではゼロダンではなくマッキンですね(笑)
現在MKリグコンセプトのライトゲーム用可動フックジグヘッド
「MKジグヘッド」を制作しております。
ご指摘ありがとうございます!
名称を修正致しました。
今後も、素晴らしいリグを開発されることを期待させて頂きます。