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春の乗っ込みチヌについて 〜場所、タイミング、釣り方 〜

 乗っ込みと呼ばれる春のチヌは、産卵に向けて栄養をつけるため深場(といっても水深50mくらい)からエサの豊富な浅場に移動してきます。産卵を行うのはメスで4才魚から、雄で2~3才魚のため、サイズも30cm以上が多く、50cm以上の一枚を比較的近場で手にするチャンスが巡ってきます。

 乗っ込みとは、産卵を目的に深い場所にいた魚たちが、水深の浅い場所に移動してくること。

 ここでは、春の乗っ込みチヌを狙うにあたって気をつけることや、釣り方などを紹介していきます。

春のチニングで気をつけるポイント

 キーワードは「水温」「地形」「海風」です。

水温

 まず水温について。チヌが深場から浅瀬に移動していくる水温は13度前後のため、気象庁のサイトでの水温が何度くらいまで上がってきているかチェックしましょう。データは一番岸に近いものを読めばOKです。日別海面水温 関東では3月上旬頃、秋田県では5月上旬頃とエリアで大きく異なるため、過去のデータも参考にしながら予測します。最盛期は20度ほど。

地形

地形については、より浅い場所(水深3〜15m)がポイントになります。というのも、海底がうっすら見えるような場所では太陽光が良く差し込み、藻が深場よりも一足先に茂るためです。ただ浅いだけの場所では難しさがあるため、浅くかつ溝などの地形の変化があるところ(乗っ込みポイント)を狙います。この溝ですが、チヌは沖から溝に沿って接岸してくるため、船道など沖から続いていてかつカケ上がりのある地形が理想的です。この他、地磯や堤防などの潮が動くポイントの先端では、潮流によってできる潮目の内側などにエサが滞留し、高ポイントになりやすいです。チヌが安心して産卵できる場所(海藻が生茂り、岩礁や砂地が入り乱れているような)はどこか?と考えてポイント選定しましょう。

海底の地形図は「みんなの海図」で手軽に確認できます。
無料利用でも詳細な等高線を見ることができるため、サーフなど一見変化のない地形に見えても、カケ上がり(等高線が密な所)や海底のコブなどわずかな変化を知ることができます。事前に狙うべきポイントを絞っておくことができれば、効率的な釣りが可能です。

もちろん防波堤も好ポイントになります。堤防の中でも、地形変化や藻場、潮目といった変化を見つけて狙っていきたいものです。

海風

海風は、山風の反対で海側から陸側に吹く風のことです。特に海風が強く吹く時は、風が海面を押して波を作り、海底の砂を巻き上げて濁りが出ます。チヌも濁りと比例して警戒心が薄れるため、より浅場で大胆にエサを求めます。※波が高い場所には無理に近寄らず、安全を確保した上でポイントを探しましょう。

釣り方 ~チヌの気持ちを想像してみる~

産卵は、安全に孵化するまで外敵から守られ、さらに孵化した仔魚が安全かつ効率よく成長できる条件を満たす場所を目指して行われます。以下はWikipediaからの引用です。

産卵は春に海域で行われ、直径0.8 – 0.9 mmほどの分離浮性卵を産卵し、水温20 では約30時間孵化する。孵化直後の仔魚は体長2 mmほどで卵黄嚢をもつ。体長8 mmほどから砂浜海岸の波打ち際や干潟域、河口域などの浅所に集まり、プランクトンを捕食して成長する。生後1年で体長12 cm、5年で26 cm、9年で40 cmほどに成長するが、マダイと比べると成長が遅い。からには海岸域で全長10cm足らずの若魚を見ることができる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/クロダイ

また、産卵に向けて栄養を蓄える必要もあり、よりエサが豊富な場所を求めます。

これらの視点で、チヌにとって望ましい場所を想定し、安心して食べやすいエサを演出したいところです。

まとめ

乗っ込みチヌは近場で大物が狙えるチャンスです。水温が1番大きなポイントになりますが、チヌがどこにやってくるのか、地形や藻場、その日の天候から予測して狙ってみてはいかがでしょうか。